建売派だった我が家が注文住宅を選んだ理由


1.「住宅を買うなら絶対一軒家」という理想



私は東北地方の田舎育ちです。街まで行けばマンションはあったけど、実家は昔ながらの広い一軒家だったし、私の身近にマンションに住んでいる友人はいなかったため、マンションで暮らすイメージがなかなかもてませんでした。だから自分が結婚して住宅を購入する歳は絶対一軒家がいいという理想を、ずっともっていました。

28歳で結婚した夫も、住宅を買うなら一軒家派。

結婚してすぐに子どもができたこともあり、住宅を購入することにしました。

しかしその頃のプランは、建売一軒家を購入することでした。理由は、注文住宅は高いから。それに、0から間取りを考えるなんて無理無理!とも思っていたため、すでに出来上がっている建売住宅から選びたかったのです。

こうして、我が家の建売住宅巡りが始まりました。


2.建売から注文住宅へのシフトチェンジ

我が家の予算を除く希望の条件は ①南向きで陽当たりがいい ②駐車場2台以上 ③広めの庭 ④4LDK の4点。

その希望に当てはまる物件を不動産屋さんにピックアップしてもらい見学を重ねることおよそ10軒。

なかなか「ここだ!」「ここに住みたい!」という物件に巡り合うことができません。

むしろ、「やっぱり和室はほしい」「間取りはいいけど二階の部屋の配置がイマイチ」「陽当りはいいけど道路が狭くて運転しにくい」などなど、見れば見るほど求める条件が増えていったのでした。

条件が増えていったということは、それだけ住宅に対する具体的なイメージがもてるようになったということ。

だったら土地を探して、そこに自分たちの理想を詰め込んだ間取りの家を建てたほうがいいんじゃないか。

“まずは話だけでも”と、夫婦の意見が合致したため、次の休日は建売住宅見学ではなく、住宅展示場へ行くことになりました。


3.もう建売には戻れない!注文住宅に切り替えた決め手とは?

結論から言うと、住宅展示場でハウスメーカーの方の話を聞いたことで、”注文住宅一択”になりました(笑)

理由は、ざっくり挙げると4点。

①土地さえ見つかればあとは自由

②ここまで条件を挙げれるなら0から設計することもそこまで難しくない

③たしかに高い、でも、維持費が安い

④性能に差がありすぎた

まず0から設計することにハードルの高さを感じていましたが、意外とそんなことはなかったです。

それはなぜかというと、“土地の広さは決まっているから”。

何百坪という程の土地を買われた方はまた別の次元の話になるかと思いますが、使える土地の広さと形状が決まっていることによって、設計の枠組みのようなものが出来上がります。

1階建てなのか平屋なのか、希望の部屋数はいくつか、駐車場と庭の広さはどれくらいがいいのか、譲れない希望があれば何か、くらい伝えれば、設計士さんが図面におこしてくれます。

それを見ると「ここはもっとこうしたい」とか「ここを削ってもいいからこっちの方を広くしたい」とか、イメージが膨らみやすくなったので、0から間取りを考えることは、思っていたような難易度ではなかったように思いました。

③④に関しては最初に聞いたハウスメーカーならではの技術によるところが大きかったのですが、結局ここで契約したので、建売ではなく注文住宅がいいと思い直す決め手になったと断言できるでしょう。

性能がいいから値段は高いけど、その分メンテナンスにお金がかからないことを数字で示してもらえてことがよかったです。

すぐに住み替えるつもりなら当てはまらないかもしれませんが、40年・50年と住むために購入するのであれば、絶対に発生するのが家の維持費。

その家を買った場合、メンテナンスを加えながら維持していくのにいくらかかるのかを考えておいた方がいいということは、建売住宅巡りをしている頃の我が家にはなかった知識でした。維持費がかからないということを売り文句にしているハウスメーカーは多かったですが、契約したハウスメーカーは特に、高い理由・安い理由を数字で具体的に示して可視化してくれました。値段が高いことに対する不安を解消につながったため、すごくよかったです。

だからハウスメーカーを選ぶ際は、数字を可視化できるかどうかも判断基準に含めることをおすすめします。

4.2年住んでみた感想


注文住宅が完成し引っ越してから2年と数ヶ月が経ちましたが、”快適”の一言に尽きます!

もちろん、小さな後悔は結構あります(笑)

例えば、我が家はLDKを広くとったのですが、「キッチンにいるときに子どもから頻繁に呼ばれると出向くのが面倒だからこんなに広くなくてよかった」とか、「置きたい家具のイメージを先にしてからキッチンの色を決めればよかった」とかです。だけど生活の変化に合わせて家の使い方も好みの色も少しずつ変わっていくかと思うので、これらのことは注文住宅ならではの後悔には当てはまらないかなぁと思います。

注文住宅ならではの“ここをもっとこうすれば・・・”と思うところも細々とはあります。しかし、我が家は契約したハウスメーカーの“性能の高さ”が注文住宅に切り替えた決め手であったため、快適な家で暮らせているだけで満足しています。

そう思えるのも、建売含めてたくさんの比較検討を繰り返したおかげだと思っています。



住宅を選ぶ基準は人それぞれ。だけど、マンションなのか一軒家なのか。建売なのか注文なのか。理想がある人こそ、他にもある選択肢の情報を少しだけでも取り入れてみてはいかがでしょうか。それが実際に購入した住宅での暮らしの満足度を引き上げてくれるかもしれませんよ。



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