私は、生まれてから大人になるまで、県営住宅で育ちました。
何棟も同じ形、同じ色、同じような間取りの小さな家が、たくさん密集している、きっと、
どこにでもある住宅地です。希少性や特別感といった言葉とは、真逆の家で育った私は、注文住宅というものがどんなものなのか、全く想像もつきませんでした。そんな私が、大人になって、結婚することが決まり、いざ、結婚相手の実家を訪問した際に、彼の家がとても大きく立派な家だったので、大変、驚きました。
結婚えする彼の実家
彼の実家の敷地は、私が育った小さな住宅がすっぽりと収まる程に大きく、いや、それ以上に広かったのです。
広いだけではなく、門から扉を開けるまでの、庭のガーデニングの美しさ、扉を開けば、その天井の高さや天井の上の天窓からは、眩く優しい採光が照らしてくれました。
階段の手すりや、トイレのトイレットペーパーのホルダーですら技巧の凝らされた物です。
どこをとっても大量生産された、替えの利く品物ではないということが、私にもわかりました。
お義母さんのこだわり
私が家について色々質問すると、その家は義母さんの理想の想いがつまった注文住宅であるということを知りました。
注文住宅というものは、思い描く理想や家族の生活スタイルによって自由にデザインできる家なのだと私は初めて知りました。
注文住宅は本当に特別な物で、正に一点物なのだと感じます。理想をデザインし、そこで歳月を過ごし年を重ねていく事は素敵な事だと思いました。